前回の記事で「内なる言葉」と思考方法についてしっかり意識しましょうということで1冊紹介しましたが、
この記事では強い言葉を作るための変換方法について、とてもシンプルでわかりやすく解説している著書を紹介します。
「何を伝えたいか」から「伝わった相手の心を響かかせる」「心動かす」というのが目的になります。
もっと端的に言うと、
伝えた相手に「どういう行動をとってもらいたいか」を実現させる言葉にしようという作業です。
◆販売で売上を上げたければ「欲しくなる」言葉に変換する。
◆プロジェクトに巻き込むなら「参画したくなる」言葉に変換する。
◆提案や稟議を上司に決済してもらいたいなら「決済したくなる」言葉に変換する。
セールスやマーケティング職だけに限らずどんな立場、職種の方でも役立ちますよね。
ただ、前回の記事を読んでいない方は、是非ご一読ください。
オススメの書籍
いずれも佐々木圭一さん著の『伝え方が9割』『伝え方が9割②』(ダイヤモンド社)です。
1冊目の『伝え方が9割』では、強い「コトバ」をつくる技術として5つの方法が紹介されています。
①サプライズ法
②ギャップ法
③赤裸々法
④リピート法
⑤クライマックス法
そして、『伝え方が9割』が大反響大ヒットしたため、第二段で『伝え方が9割②』を作ったとのことです。
前述の強いコトバにする基本型5つの変換方法に加え新たに3つ紹介されています。
⑥ナンバー法
⑦合体法
⑧頂上法
『伝え方が9割②』ではさらに、こらまでの8個の型の使用例と、元の言葉から変換する様を実況解説のように展開しています。
『伝え方が9割』で本質を概ね理解し、『伝え方が9割②』を手元に置いて辞書変りにするのがこの本の良い使い方です。
そういう僕も、ブログ記事の数がある程度たまったのでリライトすることも含め、無意識レベルでどの程度強いコトバへの変換が実践できるかチェックしようと思います(笑)
こうやってちょいちょい見返すことも少し客観的な見方ができていいですね。
とくに賛同した箇所をピックアップしてみる
一般常識にさよならというお題目で「愛してる」「愛している」問題の事例が出ますが、佐々木さんの場合でも手法として「一字でも削る」という作業が行われてます。
学校で教わる日本語として正しいかどうかではなくて“相手に響く”ことを第一に考えるからです。
言葉は流動的だし崩れたり砕けたりしながら別の言葉が生まれたりしますよね。
もしそうでなければ平安時代の人たちと今も言語は同じでしょう。
僕は表現する数が少なくなるのはもったいないことだと思いますが、間違った(と言われる)使い方や新しい造語みたいな言葉が新たに生まれてくるのは無闇やたらに反対しません。
言葉自体に新しい概念が付加されるならむしろ“あり”だと思います。そういう意味でも言葉の一般常識にさよならというのは賛成です。
さらに自身のエピソードと重ねてみる
僕はかつて会社の55周年に全社員向けのスペシャルムービーを制作したのですが、最後のシーンに「おかげさまで55周年」という言葉を敢えて足しました。社内向けです。
しかし、「“おかげさまで”というのは客に対して言う言葉だろう、日本語が間違っている」と一部で誤りを指摘していましたが、
僕からすればどうでもよかったです。
その指摘の内容は間違っていない、確かに正しい(?)使い方だとい思います。
しかし、僕の中には「社員ひとりひとりが自覚を持って参画してほしい、ここまでそういう文化で会社が大きくなってきた」という想いがあり、それを再確認してほしいというメッセージを込めてました。
でも面白いもので反対意見が出た一方、メッセージがすごく良かったと純粋に感動した方もいました。他のメッセージもお前が全部考えたのか?と聞かれたくらいでしたので、やはりその人たちにとっては選んだ言葉が響いたと僕は確信しています。
当たり障りない言葉を選んだら、攻撃されることはないと思いますが、きっと誰も心動かないんだろうなと思います。
何かを動かしたいという気持ちが少しでもあれば、言葉を変換することは少なからず必要な作業なのでしょう。
言葉は誰もが使ってるが、強い言葉は誰もが使ってるわけではないなと。
無意識にできるのは難しい。
だからこそ頑張ってみようと思います。
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