葉桜の季節に君を想うということ/歌野晶午

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小説レビュー
『葉桜の季節に君を想うということ』歌野晶午
文春文庫

あらすじ

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。

そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして―。

あらゆるミステリーの賞を総なめにした本作は、必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本です。

(BOOKデータベースより引用)

感想

この作品にはですね、また新しい騙され方をしましたよ。

僕は作品を読み終わった後に、他の人の感想や読書レビューを見ることが多いのですが、この作品については結構批判的な感想が多かったです。

中には「叙述トリックとしていかがなものか?」といった辛口評価もありました。

そんな感想を目にしても僕なんかは「読んで騙されてるんだったらいいじゃないか」って思ってしまいます。

それ目的で手に取るわけだから騙されてなんぼ。この作品だって僕には充分楽しめましたよ。

あくまで僕のどんでん返しや叙述トリック系小説を読む時のモノサシは「いかに鮮やかに騙されたか」です。

だからストーリーの設定や内容に少々無理があっても僕的にはOK。

確かに、ネタバレの後、設定にリアリティの無さは感じますが、今まで読み進めていた景色が変わるという体験は存分に味わえるのでそれは良しです。

新しい騙し方を得られたことだけで充分満足なんでです。

最後に、もっとも印象に残ったシーンです。

スキンヘッドにペイズリー柄のバンダナを巻いた、いかにも一癖ありそうな男が近づいてきた。

キヨシ(芹澤清)の登場場面

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