屍人荘の殺人/今村昌弘

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小説レビュー
『屍人荘の殺人』今村昌弘
創元推理文庫
『屍人荘の殺人』今村昌弘/創元推理文庫

あらすじ

神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と明智恭介は、曰くつきの映研の夏合宿に参加するため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子とペンション紫湛荘を訪れる。

しかし想像だにしなかった事態に見舞われ、一同は籠城を余儀なくされた。

緊張と混乱の夜が明け、部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。

それは連続殺人の幕開けだった!奇想と謎解きの驚異の融合。衝撃のデビュー作!

(BOOKデータベースより引用)

感想

こちらの作品はTwitterでコメントいただいて紹介してもらった作品です。(最近紹介してもらえることが多く、大変嬉しく思います)

さて、こちらの作品ですが、ストーリー自体よく構成されたものだと思います。登場人物は大学生が主体となり、少し(?!)コミカルな部分もあります。

ガチガチのサスペンスミステリーではない印象です。

この作品は、ミステリーという枠組みにアレ(アレが何なのかは話の肝になるので言えない)の要素を入れているにも関わらずトリックやストーリーを完結させているという点が多くの作家から絶賛されているようです。

読み進めてわかったのですが、僕自身はアレ(アレが何なのかは言えない)という形態が好きじゃないのかもしれません。

アレそのものが好きでないというよりも、

あぁいうものは映像表現でスリルを感じ興奮したいものです。

ミステリー小説を読むにあたって完全に僕が求めているのは、

人間による超胸クソなサイコキラー、もしくは、ミスリードを生む衝撃。

これまで僕の趣味嗜好が何となくだったという自覚が確信に変わりました。

決して作品自体は否定しません。

完成度は非常に高いです。

ただ、僕と似たような趣味の方は読んでる途中からアレの存在がかえって鬱陶しく感じると思います。

最後に、最も印象に残った台詞です。

私はずっと人間の犯行を○○になすりつけるという発想しかできませんでした。まさに逆転の発想です。

剣崎比留子

コメント

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