ジャッジメント/小林由香

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小説レビュー
『ジャッジメント』小林由香
双葉社

あらすじ

大切な人を殺された者は言う。「犯罪者に復讐してやりたい」と。

凶悪な事件が起きると人々は言う。「被害者と同じ目に遭わせてやりたい」と。

20××年、凶悪な犯罪が増加する一方の日本で、新しい法律が生まれた。それが「復讐法」だ。

目には目を歯には歯を。

この法律は果たして被害者たちを救えるのだろうか?

(双葉文庫裏表紙より)

感想

もしもこの「復讐法」という法律が存在していたらいかがでしょう。

この方法は正しいことでしょうか?

それとも正しくないことでしょうか?

簡単には答えが出せないというのが悩ましくもあり、この小説の面白さでもあると思います。


復讐を行う登場人物それぞれの葛藤と、応報監察官である鳥谷文乃の心の動きが見事に書き出されてます。

もちろんフィクションなんですが、まるでのノンフィクションのエッセイを読んでいるような気分になるでしょう。

そしてお約束ですが、章が進むにつれ、話もハードになります…

最後に最も印象に残った台詞です。

「あんたはさ、本当は復讐法には反対派の人間なんだろ。だけど仕事だから仕方がなくやっている。そうだろ?」

本田

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