北の狩人/大沢在昌

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小説レビュー
『北の狩人(上・下)』大沢在昌
幻冬舎文庫

こんにちは、制作ディレクターのくらゆーです。

妻が先月、漫画『雪人 YUKITO/もんでんあきこ』を(コミックシーモアかなんかの体験版で)少し読んで面白そうだと言い、原作の小説を買って読んでいたので僕も妻の後に読みました。

ちなみに、漫画はこれ↓

あらすじ

〈上巻〉新宿に北の国から謎の男が現れる。獣のような野性的な肉体は、特別な訓練を積んだことを物語っていた。男は歌舞伎町で十年以上も前に潰れた暴力団のことを聞き回る。一体何を企んでいるというのか。不穏な気配を感じた新宿署の刑事・佐江は、その男をマークするのだが…。新宿にもう一人のヒーローを誕生させた会心のハードボイルド長編小説。

〈下巻〉ついに、北の国から来た男の正体と目的が分かった。その瞬間、新宿署の刑事だけでなく暴力団の幹部までもが息を呑んだ。「あの時の…」彼は十二年前に葬られた、ある出来事の関係者だったのだ。過去の秘密が次々に明かされていく。やがて彼は「獲物」を仕とめようと最後の賭けに出る。だがそこには予想だにしていない悲しい結末が待っていた。

(BOOKデータベースより引用)

感想

たまにはどんでん返しではない小説をということで読みました。刑事もの?ヤクザもの?いずれにせよ、ものの見事!必ず衝撃を受けるシーンがやってきます。どんでん返しではありませんが、しっかり楽しめます。

ラストの山場のシーンはどこか映画のワンシーンような、切ない終わりになり、惜しむこと間違いないです。

「誰かのために」なんて、きれい事は抜きにしたくても抜くことができない、男のプライドと内に秘めた正義感が葛藤する。

是非ハラハラしながら読んでみてください。

最後に、最も印象に残った台詞です。

理由なんかないね。俺はヒリヒリして生きるのが好きなんだ。まともに学校を卒業して、まっとうなサラリーマンになって何がおもしろい。弱い奴らを食ってでかくなる。魚にもよ、プランクトンしか食わねえ魚と、魚を食う魚がいる。俺は生まれたときから、魚を食う側なんだ。ただ、それだけだ。

新島

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